2015年8月3日月曜日

つくば市民に敬意

茨城県のつくば市長が市の郊外に陸上競技場をはじめとする大運動施設の建設を計画したが、住民投票は圧倒的にこれを否決した。住民投票には強制力は無いらしいが、市長は結果を尊重せざるを得ないようだ。

市長は予定地近くに大病院を経営しているとのことなので、周辺の土地開発に特別の利益を期待したのかもしれない。テレビはそれを匂わせていた。しかしそうでなくとも自治体首長は大きな「ハコモノ」を作って自分の業績として長く残したい誘惑に駆られるようだ。それを助長するのが国の補助金である。今回も総額百数十億円の半分 ( 46% )をそれで賄うという。( 他に49%が市債という名の借金とか )。私は補助金のエサに釣られなかったつくば市民を立派だと思う。

私がこの事実に注目したのは似たことが私の住む市でも過去にあったからである。私宅に近いロータリー (いまやラウンドアバウト )に面した土地に市が、老人が会合などに利用する小建物を建てようとし、周辺の数軒の住民が反対した。最初私は老人は騒音源とはならないのに反対するのは住民エゴではないかと感じた。しかし市長はそれまでそうした計画を示したことは一度もなく、たまたま、リーマンショック後に政府が特別高率の補助金を出して全国に事業を募ったのを利用するためと知った。けっきょく施設は建設され利用もそこそこ為されているようなので、市としては面目は立った。

しかし、リーマンショック当時は景気対策として例外的に必要があったとしても、補助金があるが故に不必要なあるいは過剰な施設が建設されのを放置して良いわけがない。全国の自治体住民はつくば市民を見習って欲しい。

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