2026年3月15日日曜日

 神保町よ、負けるな!

 今朝の毎日新聞の『余録』(朝日新聞の『天声人語』に当たる)が、神田神保町の三省堂ビルが拡大再建されて開店するとあった。2022年5月に改築に着手し明日営業開始とのこと。嘗ての3階のビルが13階に拡大するという。もっとも書店の階は変わらないらしいので、空間のより高度利用ということなのだろう。企業としては当然である。

 私も学生時代から神保町の和洋の古書専門店を何度も訪れたが、神保町と言ってもむろん書店だけではない。私の教え子の1人はタンゴ専門の喫茶店を愛用した様だし、 スポーツ用品店の大きい店があったので、たしか私もスキー道具を入手した覚えがある。また、記事にカレー店のことが言及されていた(確か)が、私もそのうちの一つを何度か利用したことがある。やはり学生たちにとって手頃だったのだろう。

 しかし、情報端末で本の内容まで読める(らしい)時代に書店街が成り立つのか。どうか生き続けてほしい。

2026年3月14日土曜日

 物価の優等生といえば

  朝日新聞の土曜版(be)には毎週、過去の自紙掲載の漫画『サザエさん』が復刻されて一篇ずつ載っており、 今朝は鶏卵の安さを話題にしている。 今頃誰もが取り上げる話題だが、 今回の『サザエさん』は1965年4月23日の朝刊のものと知って驚いた。実に60年前から卵は物価の優等生だったとは!その理由として今朝の解説ではトウモロコシなどの配合飼料の普及が挙げられている。それはその通りだろうが、飼育規模の巨大化も負けずに大きいのでは。

 何しろ飼育が一箇所で千羽や万羽となればもはや工場と呼ぶにふさわしい。したがって一度病気が発生すると自衛隊の出動まで要請されるのはご存知の通り。 私などが鶏卵の安さに助けられながらニワトリへの同情を語れば、いわゆる「ワニの涙」(偽善の意)と言われても仕方がない。牛も馬も家畜はすべて同じことだろう。それでも菜食は耐えがたい。とすれば「ワニの涙」を流すほかない。  

 

2026年3月11日水曜日

 自然災害の恐ろしさ

  今日は東日本大地震から15年目の3月11日。  当日は東京でも確か震度5弱で、日常よくある地震よりは強いなと不気味さを感じたが、幸い我が家の被害は何もなかった。しかし、原子炉の爆発が報じられる頃には日本社会全体も騒然となり、英国留学時の親友でヴァンクーバーに移住していた男からカナダへの避難を勧められ、外国はそんな状況と見ているのかと逆にびっくりした。

 それにしても東北中心に死者・行方不明者が2万2千人強とは大災害ではあった。その後政府も東北復興のため努力を惜しまなかったと思うが、原子炉災害と重なり、多くの住民が被災地から転居したようだ。

 せめて今後予想される東南海地震には対策にぬかり無いよう努めてほしい。人命さえ失われなければ、 我が国の国力をもってすれば被害回復は不可能では無いはず。

2026年3月10日火曜日

 追記

  前回、関川夏央氏をスポーツ・ライターと紹介したが、それは氏のほんの一部に過ぎない。 私は多くの氏の著作のうち題名は忘れたが林芙美子ら戦前にシベリア鉄道を利用した著名人たちの物語を読んだ記憶がある。氏が戦後編を書いてくれれば私の名前も..........( 気でも狂ったか!)。

2026年3月8日日曜日

 関川夏央と韓国のプロ野球

  私は今開催されているワールド・ベースボール・クラシック(プロ野球の世界一を決める大会にあまり関心が無い。何と言ってもそこに日本でも米国でもペナントレースの終了近くの息詰まるような緊張感はないと思うから。

 そんな私が昨日の日本と韓国の試合に注目したのは理由がある。韓国のプロ野球の発展にはむろん同国の選手の貢献が大きかったが、日本のプロ野球で活躍していた在日韓国人選手の福士明夫、新浦壽夫、白仁天らが草創期に大いに活躍したためでもある。その経緯を描いたスポーツ・ライターの関川夏央氏の名著『海峡を越えたホームラン』は、彼ら対馬海峡を越えた在日の選手たちが新天地を目指したのは日本ではやや活躍の峠を越えた人もあるが、 心無いヤジに耐えて祖国にプロ野球を根付かせたいとの熱意も大きかったと思わせる。ともかく彼らの貢献もあり、韓国のプロ野球は日本とどちらが勝つか予想出来ないほどのレベルにある。関川氏は感慨深いことだろう。

2026年3月2日月曜日

 米国とイスラエルのイラン攻撃

  36年にわたり最高指導者としてイランに君臨したハメネイ氏が米国の空爆により殺害された。これが米国によるイランの国家主権の侵害であると言ってよかろう。しかし、東京のイラン大使館の前には100人ほどの在日イラン人がイラン革命前(ホメイニ革命前のこと?)の国歌を流し、「バンザイ」を叫んだという(朝日新聞)。 100人が多いとは言えないが写真などで本国政府に身元が知られる恐れを考えれば必ずしもわずかとは言えないし、何より米国大使館の前での在日イラン人の怒りの集会が開催されなかったらしいことは彼らの気持ちを天下に示している。これは在日イラン人だけの気持ちだろうか?

 思えば1978年のホメイニ革命でイランのパーレビー国王が米国亡命を余儀なくされたとき、メディアは民主主義の勝利のようにこれを報道した。宗教者独裁の恐ろしさを日本も世界も忘れていた。もし王制が継続していたらイランはもっとまともな国になっていたろう。少なくともイラン女性はずっと自由になっていたことは間違いない。今回もイランでは米国による攻撃直前に数千人の反政府デモ参加者が政府により殺されたと伝えられる。無慈悲とも何とも言いようのない独裁である。イラン国民がより良い選択をするよう、出来るよう願う。

2026年2月24日火曜日

 「ばけばけ」の不真面目な視聴者

 小泉八雲とその妻セツを主人公とするNHKのテレビ番組『ばけばけ』が視聴者にどの程度受け入れられているかは分からない。私には昔訪れた旧居や松江城は懐かしいが、元来八雲の著作を手にしたことはなく、毎日欠かさず『ばけばけ』を視聴してはいない(も少し話の展開を早めてほしい)。それでも八雲についてもっと知りたいとは思い、「朝日新書」の『セツと八雲』を買って読んだ。その結果、八雲の日本紹介の本は『怪談』を含めて十冊を超えると知り、不明を恥じた。

 八雲と言えば「耳なし芳一」など著作の形で接しなくとも『怪談』の翻案として何となく読んだ記憶はある。むかし小学校の国語教科書で読んだ「稲むらの火」も八雲の紹介ではじめて世に知られたという。紀州のある村の有力者の濱口梧陵が安政南海地震に際して津波を予見し、一刻も早く村人を海岸から遠ざけるため収穫したばかりの自家の稲むらに放火したというエピソードは国定教科書の時代には誰もが読んで感激したが、現在はどうなのだろうか。