結果として談話が「おおかたの日本人の共感するところであると思います」との関川夏央氏の予測が当たっていたことになるが、『朝日』の調査には他紙に無い「後世の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはならない」との一節への質問があり ( 共感する63%、しない21% ) 、私はこの一節が談話全体の評価に貢献したのではないかと考えている。また私はこの一節が、安倍首相が「侵略」や「お詫び」の挿入で妥協しても一番入れたかったことだろうと推測する。ともかく、70年以後も節目ごとに謝罪を続けるなど前代未聞だろうと思うから。
今朝の『毎日』によると、中国と韓国の世論とくに後者の安倍談話への評価は全く否定的だという ( 韓国で80%以上が不満 ) 。朝鮮戦争への中国軍の介入により朝鮮半島の統一が寸前で阻まれた悲劇を忘れている韓国が談話をどう評価しようと勝手だが、安倍首相が70周年に談話を出すと予告したことで中国が内容確認まで警戒を解かなかったことは、日中関係改善にとって大きな時間のロスを招いたのではないか。中国政府の談話への反応は抑制の利いたものだと思う。首相の靖国参拝など日本側から日中関係を悪化させるようなことをしてはなるまい。
PS. 前回の「かつら橋」は「かずら橋」の誤り。また、つくば市の運動施設の建設費百数十億円は300億円余りの誤り。前者は国家補助金にほぼ当たり、間違えたようです。
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