2015年3月6日金曜日

駐韓米大使の受難

リッパート駐韓米大使が韓国人暴漢に刺された。あと少しで頸動脈に達していたという。どの国にも狂気じみた「愛国的」犯行はある (ライシャワー駐日大使も日本人に刺された。もっとも犯人は精神病の入院歴があったが )。ただ、なぜ過去にも同様な犯罪を犯し裁かれた人間を警備陣は入場させたかが不思議だったが、今朝の『読売』で疑問は氷解した。

大使が出席した会合は「南北和解協議会」?の主催で、犯人の所属団体もそこに加入していたという。それでは怪しくても入場を拒めまい。民族服を着用した犯人は目立ち、警官は危険を感じていたというのに.........。現在の韓国では南北和解か反日の何れかを標榜すれば、下っ端の警官(失礼!)ではとても手が出せないのである。犯人の自供によれば米韓合同演習反対が目的で、日中韓三國の不和をたしなめたシャーマン米国防次官の発言が動機ではないという。多分その通りだろうが、同発言を日本贔屓だとするデモが起きている韓国の空気が犯人を大胆にした可能性はゼロとも言い切れない。米韓両国ともこの事件の両国関係への影響を否定しているが、米国は世論を無視できない国。今後の影響は誰にも読めない。

大使の受難以上に現在の韓国の異常さを示しているのは、朴裕河氏の『帝国の慰安婦』が世論 (というよりメディア? ) の猛攻撃を受けているばかりか、司法による調査対象となっているとの報道である。こと反日感情の暴威に関する限り、まるで我が国の戦前戦中の非国民扱いと違いがないではないか。もし司法まで本格介入するとしたら、韓国では反日にしか言論の自由は認められていないし司法はポピュリズムに抵抗できないと言わざるを得ない。それならば日韓両国が「基本的価値を共通する」との語句を文書から外した日本外務省の判断は正しいことになる。そうでないことを祈るが...........。

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