2017年8月5日土曜日

日本人は新しいもの好き?

。。。。。今日の新聞の地域欄に「パルテノン多摩」の改修との記事が載っている。多摩市には演劇や音楽会や講演会などに使われる文化施設がある。パルテノンを名乗るのはおこがましい限りだが、斜面の上に立つ外観はアテネの本家に多少は似ている。それが間も無く築後30年を迎えて建物の疲労が進み、解体して新築するか部分改修にするか市は市民の意見を求めている。

改修するにしても建築時の約81億円に近い75億円が必要と見込まれている。市が決しかねて市民の意見を募るのは間違っていないと思うが、そもそも30年くらいで大規模改修が必要となるというのがよく分からない。

パルテノン多摩に限らず我が国ではコンクリート建築の寿命を50年と見積もっていると聞く。だからといって全てのコンクリート建築物が50年で改築されているわけではないので、一応の基準ということなのだろう。しかし海外の有名建築物では築後200年,300年のコンクリート建築はザラにあるはず。我が国では赤坂プリンスホテルのように物理的な老朽化よりも内部の設備の老朽化、陳腐化が改修を迫る要因のようだ。

しかし、個人の戸建て住居を含めて考えるとわれわれ日本人は新しいもの好きのようだ。わが住宅地でも住民が交代しても新住民がこれまでの住居に住む例はほとんど聞いたことが無い。必ずのように建て替えて住んでいる。それが経済の活力を生んでいる面もあろうが、これでは国富が蓄積されるはずがない。諸外国ではなどと言う自信はないが、少なくとも英国では古い家に多少手を入れて住むのは当たり前であり、それゆえエドワード式、ジョージ式といった建築時の国王の名を冠した街並みがそのまま住居として利用されているし、むしろそうした住居に住むのが得意のようだ。国情とはかくも違うものなのか?   半世紀近い住居に住む人間のヒガミではない!

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