2014年10月7日火曜日

外国資本による資産買収

ニューヨークのウォルドーフ・アストリア・ホテルといえば同市きっての名門ホテルと私でも知っている。そのホテルを中国資本が約二千億円で買収したという。私にはその金額が妥当なのかどうか見当がつかないが、巨額であることも新聞記事になった理由だろう。

企業行動としての外国資産の購入を誰も非難できない。それどころか、バブル経済最盛期に邦人資本が同市のやはり高名なロックフェラーセンターを買収した( そしてバブル崩壊後手放して多額の損失を蒙った )ことは記憶に新しい( そうでもないか? ! )。中国資本とても購入は自由である。ただ中国資本が外国で不動産だけでなく美術品や骨董品まで買いまくり相場を高騰させている( と聞く )のは、同国が社会主義の土地公有制の建前から国民に土地の五十年間の利用権しか認めていないことにも依ろう。まさか五十年後に無償で返却とはならないだろうが、それを決める権限は政府にある。富裕な国民はモノや外国の不動産に投資して当然である。当面は相手国の景気浮揚に貢献するから反発ばかりではなかろうが、ロックフェラーセンターの場合がそうだったように、多年国民に親しまれた建物の買収が国民世論に与える影響は微妙である( 帝国ホテルが外国資本に買収されたと想像すればよい )。  

わが国でも最近目立つ外国投資ファンドによる企業買収も、商取引として何ら問題では無いかもしれない。それでも、企業の社会的責任の観点からすれば、企業価値を高めてから売却して利益を得るという手法の野放図な横行を放置して良いとも思えない。白鵬の手にする毎度の懸賞金の束や、韓国人プロゴルファーの優勝賞金獲得のような実力の対価とは違うように思うが............?!。

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