2014年4月26日土曜日

失言は国益を損なう

麻生副総理が「国内でオバマが(議会を)全部まとめ切れるほどの力はないだろう」と述べて、官房長官が慌てて火消しにまわっている。

麻生氏は以前、漢字の読みを間違えてひんしゅくを買ったことは記憶にあたらしい。私は逆にリーマンショックに際し当時総理だった氏が、経済人出身らしく素早く景気刺激策を採ったことは正当に評価されて良いと考えていたが、今回の発言は政治家としての資質まで問いたくなる。
先ず、先方を呼び捨てにするのは失礼である。自分がそうされたら不愉快でないだろうか。
だが、それ以上に相手を無力呼ばわりしたのは問題だろう。確かにオバマ氏の議会の基盤は脆弱で事実に反するとは言えないが、同盟国の指導者に対し、否、同盟国でなくとも一国の指導者に対し失礼千万である。麻生氏を副総理に起用した安倍総理の見識まで問われるだろう。
森元首相を始めこれまで失言が問題になった政治家は数多いが、冗談で会場を盛り上げようとするなど未だしも可愛げがあった。今回はただ無礼なだけである。

相手を不快にさせるという点では安倍総理の「価値観外交」の提唱も意図が見え透いていて良くない。中国がそれを自分に向けられたと不快に思っても曲解とは言えない。相手も不快な発言をするからというのでは五十歩百歩になってしまう。ことは国家の品格に関わる。
他にも、ゴルフ場ならともかく記者会見でバラクを頻発するのは、本人は親しさを誇示したいのだろうが、かえって聞き苦しい。心して発言して欲しい。

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