2014年4月23日水曜日

教員が公務を休むとき

埼玉県の県立高校の五十歳台の教師が長男の高校の入学式に出席するため自校の入学式(一年生の担任だった)を休んだ事件( ! )が話題になっている。初出の埼玉新聞の記事が四月十二日。私が偶然旅館のテレビで事実を知ってから朝日新聞が記事にするまででも一週間以上たつ。その間、私の知る限り全国紙では産経新聞しか記事を載せなかったようだ。この感覚の鈍さは何だろう。

それらの記事によればインターネットでの賛否の比率は賛成(つまり教師に問題なし)がやや優勢だという。とすれば、1) 記者たちも問題なしと判断していたということか、 2)それとも評価が見事に二分している事実には、触らぬ神に祟りなしと考えたのか。前者にも私は問題を感ずるが、後者なら最早何をか言わんやである。実は他にも三人、休暇届を出して休んだ高校教師がいるという。教員とても家族の急病とまでではないとしても止むを得ず休むことはあるだろう。だが日程が決まっており、しかも初めて新入生に担任として紹介される日に休暇を取るとは驚きであり、それを否とする声が半数に満たないとは、それ以上の驚きである。

私はこれまで尾木直樹氏の教育論は生徒に甘すぎると感じ、不満を覚えることが多かった。しかし今回は氏は「プロ意識が欠如している」、「働く倫理が崩壊している」と断じ、「賛同者がいなくても私一人になっても譲れない主張です」と言い切っている。胸がすくとはこの事であり、私に付言することはない。

しかし、問題の教師たちや高校長たちは措くとして、最初に地方紙で報道されてから全国紙が報道するまで(投書を別とし)、十日も経過するとは理解できない。今後は詳細ばかりか第一報まで週刊誌でと言うことか!

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