学園通りはJR国立駅から南に二キロ(?)ほどの片道二車線の立派な車道があり、両側を一橋大学のキャンパスが占める。車道の両側にソメイヨシノの並木があり、さらにその外側に歩道が設けられている。季節に無関係に美しい通りだが、桜の季節はとりわけ美しく、国立市民の誇りであろう(市民でもないのにおこがましい言い方だが)。
しかし電鉄会社が一帯を造成した戦前に植えられたと想像する桜は老木化し(だから立派なのだが)、安全のため切ることになったらしい。
老木ゆえ倒れたら死傷者が出かねないので市として放置出来ないと考えるのは自然である。学園通りの美観を守るため高層マンションの建設に反対して業者と裁判で争った市が好んで並木を切るはずがない。植え替えの費用も掛かる。しかし若木を植えれは美観を取り戻すのに最低十数年はかかるだろうし、今ほどの美しさはさらに先のことになろう。
おりから川崎市の商業施設で、広場のケヤキの枝が風もないのに自然に折れて幼児が重体になった。ケヤキ独特の美しい群生の株で、施設の品格を高めていることはテレビ画面でも十分うかがえた。死傷者が出たからと言って撤去して欲しいとは住民も思わないのでは?
注意深い管理の必要はもちろんだが、結局は表題の三者の関係はケース毎に軽重を考える他ないのだろう。当事者ではない私としては、メデイアが安全を錦の御旗に自治体当局を後知恵で非難するのはあまり聞きたくない事態であるが。
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