私は仮にも教員が三階の窓から飛び降りろなどと言うだろうかと疑問に感じた。もしそれが事実なら相当手を焼く児童に対してカッとなって思わず口にしたのかと想像した。なにしろ学校側が謝罪し、市の教育委員会も「行き過ぎた発言だった。児童の心のケアにつとめたい」と語ったというのだから ( 『産経』7月28日 )。
ところが同紙の地方支局による続報 ( 同日 ) によると、他の児童にそそのかされて新聞を破った当人に対してその教員は、「やれと言われれば何でもやるのか? 飛び降りれと言われたらやるのか?
やらないだろう。やったらいけない事をやれといわれてもやらないんだよ」と叱ったと他の児童の親は言っており、先生を学校に残すよう署名運動をしている親たちがいるという。
これだけでは断定はできないが、大いにあり得る話ではある。何よりも『産経』以外の他の新聞やテレビが一方の親の主張 ( テレビ局に話を持ち込んだらしい ) だけを報道し、もう一方の主張を続報ででも追わないのは理解できない。そう思って念のため iPadで調べたら、ツィッターなどでは叱られた児童の親のモンスターペアレントぶりを攻撃する文章が相次ぎ、児童の名前までバクロされつつあるという。不届きな親に天誅を下すということらしいが、それもまたかなり殺伐とした話である。
私が一番気になるのは、こうした「不祥事」に対する教育委員会の対応である。全てのケースでとは言わないが、少なからぬ教育委員会の対応は先ずは事件を表面化させずに身内の教員を守ろうとし、いったん事が公けになると逆に大げさに謝罪し、教員に過重な処分を課そうとすることが少なくない ( と感ずる ) 。その心情は分からぬではないが、保護者の要求といえども委員会も学校も安易に屈して欲しくない。仮にそんなことが続けば意欲的な教員が少なくなるだろう。
P.S. 最後の一行がなぜか太い活字となった! お手上げ。
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