2017年7月27日木曜日

やまゆり園事件から一年

津久井やまゆり園事件から一年になるという。事件後、同園の建物を解体し再建するとの黒岩知事の意向表明だったが、意見対立で立ち往生しているという。

最近はやまゆり園のような大規模な施設を一般社会から隔離された場所に設けるのではなく、より小規模な施設を社会との交流が容易な場所に設置するという方針に変わっているという。しかし園収容者の保護者たちの大勢はそれに反対していると聞く。

私は一年前の当ブログで、現在の立派な建物を解体し新築するという知事 ( と保護者 ) の意向に反対と書いた。保護者たちが惨劇を思い出させる建物に我が子を入居させ続けることに耐えられないなら、そこには新しい身障者を入居させ、旧入居者は新しい場所の建物に移れば良いと考えたからである。今回は保護者たちは一般社会との交流が容易な施設という考えに反対している。

専門家に多いらしい「社会に開かれた施設」の考えに私は反対ではないが、同じ身障者といっても社会との交流が可能で望ましい人たちと、それが著しく困難な人たちの双方の存在を前提とすべきで、どちらか一方と決めつけるべきではないと思う。高齢化しつつある未収容身障者の親たちの切実な願いこそ最優先されるべきであり、何より必要なことは規模の大小にかかわらず収容人数の拡大ではなかろうか。そのためにはやまゆり園の現在の建物も利用すべきであり、園収容者の保護者たちも新しい小規模施設もダメ、元の建物もダメというだけで良いとは思わない。

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