ジョン・フォード監督の名画の一つに『わが谷は緑なりき How green was my valley 』(1941年 )がある。南ウェールズの炭鉱町の坑夫一家の思い出を息子の目で描いた映画で、炭坑事故をきっかけに敬虔で誠実な一家の生活は過去のものとなる。リチャード・レウェリンの原作小説 ( 邦訳 ) も印象的だったので、その舞台とされる南ウェールズのロンダを訪ねた。すでに炭鉱は閉鎖されたのか人影はまばらだったが、石造 (煉瓦?)の家々は道沿いにひっそりと佇んでいた。
『ローマの休日』の「聖地」はそれほど珍しくもない。主演のグレゴリー・ペックも好演だったが、清末の中国に赴任し妨害に耐えて布教する牧師を演じた『王国の鍵』(1944年 )の彼もこれ以上の適任は考えられないほどぴったりの役だった。当時の主演者はペックにせよジェームズ・スチュアートにせよ出て来ただけで好感を持たれてしまうタイプ?なのに、最近のジョニー・デップなど何でこんな汚ならしい男が人気なのか理解できない!
『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台のザルツブルク市街やミラベル庭園は映画の通りの美しさだったが、私の第一の関心は近くのベルヒテスガーデンのヒトラーの有名な山荘だった。ヒトラーの見たドイツアルプスの絶景を私も見たいとの低俗な願いは十分満たされたが、山荘でのヒトラーと愛人のエヴァ・ブラウンとの満足げな写真と異なり、高所恐怖症だったヒトラーはあまり来たがらなかったという。
映画ではないが、韓国ドラマ『冬のソナタ』ファンの「聖地」春川や南胎島を、放映後の人気絶頂の頃訪ねたのはたまたま韓国ツアーに参加したため。テレビで欠かさず見ていたので結構楽しかった。訪韓の本来の目的は元同僚の韓国人の友人と再会するためソウルで自由行動日のあるツアーを選んだのだが、けっきょく私たち夫婦しか参加者はなく、済州島からソウルまでミニヴァンでの贅沢な旅となった。日本では『冬のソナタ』といえばペ・ヨンジュンが話題の中心だったようだが、私はチェ・ジウのファンだった。
私は冬ソナファンではあるが、その後の韓流ドラマはヒロインがこれでもかこれでもかとイジメられる『宮廷料理人チャングム』を途中まで見ただけで疲れてしまい、一切見ていない。信じてほしい!
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