2016年8月9日火曜日

善意あふれるわがまま

今朝の新聞各紙はオリンピック報道に劣らず現天皇の生前退位関連の報道であふれている。私は詳しく目を通す気になれない。

私は陛下と同年なので、2歳下?の美智子皇后ともども体力の衰えを理由とする退位願望はよく理解できる。しかし憲法に定められた国事行為以外の地方訪問などの行事は体力の許す限り行えば良い。それ以上のことは皇太子や他の皇族に分担してもらえば良い。

両陛下が象徴としての強固な義務感を抱いておられることは国民の誰もが知っている。しかし、ときに何もそこまで為さらなくてもと感ずるのは私だけだろうか。公務に重要度で差をつけたくないのと御心と伺うが、物事には軽重の差があって当たり前である。今のやり方を守り通すのは次の天皇皇后 (  現皇太子と雅子妃 ) にも同じ負担を強いることになる (  さもなければ御両人は公務に熱心でないと見られるだろう )。程度を越す善意はときに我がままともなる。

海外では国王の生前退位は珍しくないようだが、英国のエリザベス女王はまだ退位せず頑張っておられる。だが、訪問国の国民はウイリアム王子とその家族の訪問を女王の訪問よりも喜ぶのではなかろうか。王族の役割は相手国に自国への親しみを感じさせることが重要であり、残酷なようだが老人にはその点で限度があろう。

皇室典範の改正は上皇?の地位や権能など、一年程度で決着がつく問題ではなさそうだ。女性天皇創設まで踏み込むならば改正に賛成だが、秋篠宮家に男児が誕生した途端に女性天皇の論議がストップした現状を見ればその可能性は乏しいだろう。私は何時とも知れぬ典範改正よりも摂政を立てる ( そのための改正なら時間を取らないだろう ) ことで解決するのがベターと考える。それが両陛下の希望に反するとしても。 

0 件のコメント:

コメントを投稿