2016年8月22日月曜日

盛会に終わったリオ・オリンピック

。リオ・オリンピックが無事、盛会のうちに閉会となった。開会式がそうだったように閉会式も当初予算を十分の一に削られたわけではなかろうが、少ない予算をブラジル人の大好きな歌と踊りと電子技術によるバーチャルリアリティ効果 ( 日本の協力もあったとか ) で補い、立派な式典となった。聖火台も斬新でよかった。ラテン的な芸術的才能と言ったら言い過ぎだろうか。     
                                                                                                                                                             一方、大会直前までの治安や準備不足への危惧はいくつか現実となった (『朝日』8月19日 )。開会式ではナイジェリア国歌の代わりにニジェール国歌が演奏され、中国国旗のデザインの誤りは大会7日目まで正されなかった。プールには過酸化水素水が誤って投入され藻が発生し水が緑色になった。大会ボランティア5万人のうち1万5千人は姿を現さなかった ( 制服が欲しかっただけ?)。しかし組織委員会の広報氏は、「誰にでも間違いはあるし、ミスは必ず起こる。入念な計画よりも、軽やかな挽回が大事なんだ。何事も完璧を求め過ぎないことさ」と動じる気配は無かった。

むろん大会準備は万全に越したことはない。とくにテロ対策は重要だ。しかし大会があまりにピリピリした雰囲気に終始するのも望ましくないし、運営の失敗をあまり厳しく問題視したくない。ときにはスポーツ ( 原義は気晴らし ) なんだからと割り切ることもあって良いのでは。メダルを得た選手たちの多くがインタビューで次の東京大会の目標を口にするのは真面目すぎる ( 外国の選手たちもそうだろうか?) 。まずは自分が好成績を得た喜びを噛みしめ、華やかな大会の雰囲気を満喫して欲しい。これまで並大抵でない努力を重ねたのだから。

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