犯人はISの一員ではなさそうだがイスラム過激主義の影響は間違いないようだ。昨年11月のパリのテロ事件後の政府の治安対策も効果はなかった。フランス政府への批判は高まるだろうが、異教徒に打撃を与えれば天国に迎えられると信ずるジハーディスト ( 聖戦主義者 ) の犯行を完全に防止することは不可能である。そうであれば移民難民への警戒を唱えるルペンらの言説は影響力を増すだろう。
フランスでは非常事態宣言がさらに延長される。しかしそれ以上に事件の影響が予想されるのは米国大統領選挙の行方である。イスラム教徒の入国禁止を口にしたトランプ人気は高まることはあっても低下することは考えられない。銃や爆弾が無くともトラックでも大規模テロが可能であることが示されたことは新しい脅威である。
我が国で同種の大規模テロが起きるとは私は思わないが、海外の邦人の危険増大は憂慮すべき事態である。バングラデシュでは我が国の最良の人たちが犠牲者となった。金銭の問題ではないとはいえ、日本政府の慰労金が僅か200万円とは信じられない。他方、在日バングラデシュ人がつらい思いをしていることには同情する。幸い我が国では彼らへの憎しみが見られなかったと信ずる。そのことは当たり前のようだが、日本国民の成熟を示すもので誇ってよいのでは。
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