2016年4月9日土曜日

桜と桜桃

日本列島を桜前線が北上中である。東京近辺ではすでに満開を過ぎ、今日あたり桜吹雪そのものだったが、未だこれからの地域も少なくないだろう ( 今日、旭川では雪がちらついていた )。それでも今年は東北地方の桜も例年よりは早いようで、テレビニュースでは福島県の帰還困難地域の桜がもう満開だった。       

一、二年前から外国人の花見客が増えたが、今年が特に多いようなのはメディアが話題にしたせいもあろう。とくに中国人の観光客が多いのをあまり快く思わない人もあり、じじつ公衆道徳が問題となるケースもあるようだ。しかし、花見の季節と限らないが、多くの外国人が日本の治安の良さ、清潔さ、親切さなどを知ることは大いに歓迎すべきである。

外国で桜見物をするのはポトマック河畔や旧植民地の韓国など例外的なようだ。世界に自慢して良い日本の桜だが、開花期間が短いのは残念である。花木としてはジャカランダも有名で、テレビで見たブエノスアイレスの街のそれも桜花の美しさに劣らず、しかも一ヶ月近く咲き続けるのは羨ましい。

桜は桜桃 ( さくらんぼ ) の生産木としても有難い植物である。私は旧来の日本のさくらんぼよりも甘味の強いアメリカンチェリーが好きだ ( ヨーロッパも同じ品種。何がアメリカンだ!)。もう一つの理由は日本のさくらんぼがやたら高級化して気楽に買う気になれないことである。アメリカンチェリーも日本では結構高価だが、フランスやドイツでは市場で山積みされ、キロ単位で安く売っているので心置き無く食べられ?、初夏から夏の旅の楽しみだった。フルーツに限らないが生産者も、大きさを揃えたり容器に凝ったりして高く売ることを考えるよりも、買い手に心置き無く食してもらうよう心がけて欲しい。そうならない限り私はTPPに肩入れしたくなる。


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