2016年4月5日火曜日

大相撲春場所



先ごろの大相撲春場所は紆余曲折の末、白鵬の優勝で終わった。実力どうりという他に評し様がないが、千秋楽の横綱同士の結びの一番はあっけなく終わり失望したファンは多かったようだ。むろん私も。白鵬自身はあれで決まるとは思っていなかったと語り計画的な注文相撲を否定したが、心のどこかに何としても勝ちたいとの気持ちはあったことは認めた。素人の私に確かなことは分からないが、日馬富士の姿勢が低すぎたので思わずいなしたと見てもおかしくないとは思う。

武田鉄矢司会の「昭和は輝いていた」( 3月30日放映 ) は「大相撲名勝負」と題し、栃若時代から輪湖時代までの名勝負を再現し論評していた。栃錦と若乃花の最初の名勝負は優勝をかけた横綱と大関の対決 (栃錦の勝ち ) であり、次の優勝をかけた名勝負は両者ともに横綱で今度は若乃花の勝ちだった。どちらも激しい四つ相撲の末の決着だった。当時、本郷の森川町の学生下宿に住んでいた私の部屋にテレビがあるはずもなく、東片食堂という学生向きの食堂に対戦時間を見計らって通ったように思う。

試合の再現シーンを見て再発見したのは両者とも中年太りの中高年ほどにも腹が出ていなかったことである。二人が筋肉質タイプなことは無論知っていたが、ともに身長170センチ台、体重100キロだったとあれば不思議ではなかった。次の大鵬と柏戸はともに180センチ台、130キロ程度だったとのことで、栃若よりは腹が出ていたが、栃若と柏鵬どの取組もがっぷり四つ相撲で立会いの変化も張り差しもなく、勝負をたっぷり楽しめた。

輪島と北の湖の場合、後者は無論アンコ型だったが、がっぷり四つの勝負だったことには変わりなかった。なお、柏戸も輪島も大鵬や北の湖ほどの大記録は残さなかったが、印象に反し直接対決では勝負は相手を上回っていた。並び称されるゆえんであろう。

張り手もかち上げも立会いの変化も認められた勝負手なのに白鵬が非難されるのはおかしく、文句があるなら規則を変えるべきだとの投書があった。理屈はそのとうりだが、やはり白鵬ほどの横綱には正攻法で勝って欲しかった。相撲は他の格闘技とは違うというのは、これだけ外国出身力士が増えた時代にすべきでない要求だろうか。

訂正   前々回、子息と書いたのは子女の誤り。子どもは親子関係と年齢の両義が有るので使えなかったので.............。

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