事故原因はまだ十分には解明されていないが、旅行会社とバス会社に大きな責任があることは間違いなかろう。前者の場合、バス料金を値切れば安全面で手を抜かれる可能性 ( むしろ蓋然性 ) は予想できたろうし、バス会社は大型車の運転経験が乏しい人間を起用したことが直接の事故原因だったと見られる。
まだ車体整備の不備なども調査する必要はあるが、予定された高速道を利用していれば事故はほとんどあり得なかった ( カーブの多さや厳しさは高速道と碓氷バイパスとはまったく違う ) 。私は当初てっきりバス会社か運転手が高速料金を節約するために一般道を選んだと予想した。その可能性も無論あるが、どこかのテレビで同じバス会社の同僚運転手が匿名で、助言者役だったもう一人の運転手 ( 亡くなった ) が新人に習熟させるため一般道を選ばせたのだろうと語っていた。大型車の訓練を二回しかしていなかったということならそれも考えられるが、40人を乗せて習熟訓練をしたのなら暴挙という他ない。
最近の観光バスはおしなべて車高が高くなった。見晴らしを良くするためか荷物室創出のためかは分からないが、以前より車体が不安定になったことは間違いない。昨19日にも福井で強風によりバスが横転したが、昔は聞いたことのない種類の事故である。経済性のためのむやみな車体軽量化とともに大事故原因の一つになっている可能性はある。
運輸当局による業界の監視強化も対策の一つだろうが、そのための公務員のむやみな増員も望ましくない。当面は一方での事故会社への厳罰化と、他方での乗客のベルト着用による自衛しか対策は思い浮かばない。
0 件のコメント:
コメントを投稿