2015年5月13日水曜日

私の「みなかみ紀行」

旧聞になるが、ゴールデンウィーク後半の帰京の車列の渋滞を横目に見ながら水上温泉に出かけた。

若山牧水は関東北部の温泉の旅を愛し、「みなかみ紀行」を著した。私は同書を読んでいないが、牧水の真似をしたくてこれ迄上州の温度を何箇所か訪ねた。しかし、水上温泉は高級ホテルから低額の旅館まである大きな温泉地。前者は身分不相応!だし、後者は気が進まず、これ迄訪問を避けてきた。しかし、以前にこのブログでも記したように、長妻議員のおかげで僅か十一ヶ月の公立校教員の勤務記録が蘇生した。年金額の増加は言うに足らないものだったが、公立共済組合の保養所に大手を振って?泊まれることになり (こちらの方が余程有難い )、今回も谷川連峰をのぞむ部屋に泊まり、再度八重桜や奥地の山桜を目にすることができた。

帰路に藤の大木で最近評判を呼んでいる「足利フラワーパーク」に立ち寄った。連休を一日外れても相当の人出だったが、藤の花だけでなく石楠花をはじめこれでもかと言わんばかりに様々な花が咲き誇っていた。花を売り物にしている以上当然だが、あまりに華やかなのでいささか食傷気味になり、背後の小山の新緑の中に満開の花をつけた孤高の桐の木にむしろ心を惹かれた。つむじ曲がりと言われれば一言も無いが。

日本の四季はそれぞれに美しいとはいえ、私個人はやはり春を一番に好む。私だけでなく、桜前線が一ヶ月以上をかけて列島を北上するわが国は、業平ならずとも「のどか」にしていられない人は少なくないだろう。これで天災が少なければと思うばかり。

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