2018年12月24日月曜日

日本の皇室と英国の王室

昨日、平成天皇が天皇としての最後の誕生日を迎えられた。事前の「記者会見」は記者会見と言うよりも陛下の一方的なスピーチだったようだが、国民への感謝とともに美智子皇后への深い感謝を表明されたのは十分理解できる。昭和天皇ほどには国運を決するような困難な決定を迫られたわけではないが、30年にも及ぶ天皇としての勤めが容易だったはずがない。聡明な美智子皇后は貴重な相談相手だったろう。

先日は大嘗祭の行事に関して秋篠宮が前例踏襲に強い疑念を表明された。憲法に反する政治的発言との批判は当然あり得るし、かなり率直な不満の表明ではあった。しかし、天皇夫妻と皇太子夫妻の意向を代弁しての発言だったことは間違いないだろうし、大多数の国民もよくぞ言ってくれたと感じているのではないか。最大の当事者の意見を無視するならば政府は皇室と国民の絆をかえって弱めるだろう。

天皇誕生日に合わせたのではないだろうが、NHKのBS放送 ( 12月7日 )が「ドキュランドへようこそ」の一篇として「エリザベス女王と後継者たち~王室外交」という英国の番組を放送した。女王は単に英国の女王であるだけではなく、世界人口の3分の1を占める24億人の英連邦諸国民の女王でもある。最近、ハリー王子と結婚したメーガン妃がウェディングドレスの上に被る長いヴェールの裾に連邦53ヶ国の国花を刺繍させ、それを知った王子を感心させたという。自身が黒人の血を引くメーガン妃の王室入りを黒人の英連邦人が、「誇りを感じます」と語っていた。英連邦諸国民へのメーガン妃の配慮もさることながら、彼女の独自の工夫が十分発揮できる英王室の柔軟さに私は感心した。

わが国の皇室 ( と言うより宮内庁や内閣 ) も、がんじがらめの規制で次代の天皇夫妻を縛ってはならない。とりわけ英国の大学に学んだ雅子妃には自由な言動を認めるべきである。新皇后が天皇の半歩後を歩く姿を見たくない!

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