2018年12月22日土曜日

シカ肉の行方

今日の『朝日』の夕刊に「駆除シカ肉  ペットの健康食に」「食害深刻な伊豆  廃棄分を加工」との記事が載っている。

わが国では近年シカによる植物の食害が深刻である。もう20年ほど前から奥日光の戦場ヶ原では、これぞと思う樹は周囲を篭状の金属枠で守られていた ( 樹皮を食べられないため。食べられれば枯れる ) 。その頃から日本一と言ってよい?霧ケ峰高原のニッコウキスゲの大群落はシカによる食害のため、縄で囲まれた一画 ( かなり広いが ) 以外はほとんど消滅した。

シカなど野生動物の肉はフランスではジビエgibier 料理として愛好されている ( 私は未体験 ) 。なぜ日本ではシカの食害が顕著なのに、捕獲しても土中に埋めたりして食材として利用しないのか。焦れったい限りだったが、聞くところによると、殺害したらその場で血を抜かないと匂いが強かったり、恒常的に供給できなかったり、なかなか普及しないとか。

伊豆でも役所仕事で土曜日曜は獲物を受け取らなかったり、料理用の需要は限られていたりで、今回ようやく民間がペット用の食材として販売し始めたという。ジビエ料理とならないのは残念だがペット用としてでも利用できればとは思う。

しかし、ロース肉100グラムで300円。「えさの質にこだわる飼い主らが早くも常連になってくれた」とあるのを読んで目が点になった ( 多分!) 。いまは残飯に味噌汁をかけるのが常だった時代ではないとは私も承知しているが、人間さま用の牛肉が100グラム100円で買える時代にペットに300円のエサを与えるとは........。 そうする資力があるなら何をしても許される時代なのだろうが、いつか天罰が降らなければ良いがと八十翁は考えてしまう。

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