驚いたのはこの馬の実力がそれほどでないと思ったのではない ( そもそも初耳 )。フランス語でルヴァンスレーヴとは「風立ちぬ」という意味だから。言うまでもなく「風立ちぬ」とは堀辰雄の中編小説の題名であり、最近はジブリ映画の題名 ( 堀原作の筋とは殆ど無関係 )になっており、松田聖子が歌った曲の題名にまでなっている!
馬の名前がフランス語なので一応、堀辰雄の小説ないしフランスの詩人ポールヴァレリーの詩から名を借りたと考えてよかろう。堀の小説の巻頭にフランス語の詩の引用がある。作中では「風立ちぬ いざ生きめやも 」と訳されている。
馬の名前がフランスの詩に由来するのは最近の日本競馬の騎手にはヨーロッパ人も少なくない結果だろうか? そうだとしたら何とも風流だし、国際化も極まったと言うべきだろう。ヴァレリーは詩人としてだけでなく小説家、批評家としても大いに活動し、わが国でも全集が出版されている 。さすがに前2回の刊行は途中で挫折し、3回目で完成したとのこと。それにしても、わが国の読書人口の層の厚さには驚くばかりである。フランス人気はファッションや香水や料理だけではなかったのである!
P. S. 前回、石原知事が世界都市博を誘致しようとしたと書いたが、鈴木俊一知事の誤りでした。申し訳なし。
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