2018年9月4日火曜日

二つの美術展

最近、二つの美術展を訪ねた。東京国立博物館の縄文文化展と、目黒の東京都庭園美術館の「ブラジル先住民の椅子」展である。実はどちらもチケットを頂いたので腰をあげたのであり、縄文文化やブラジル先住民の文化に特別の関心を抱いていた訳ではなかった。しかし、どちらも私に強い印象を残した。

縄文土器は火焔型土器などどんな物かを写真で知らぬではなかった し、中央高速道の釈迦堂遺跡 ( 高速道を降りずに見られる ) で現物を見たことはあった。しかし、数多くの現物に接して、形だけでなく全面に施された文様までじっくり見たのは初めてだった。私に十分な観賞力があるとは思わないが、1日の大半を食糧の入手に費やしたであろう環境でも人間が美を希求していた事実に感動を覚えたのである。その点ではブラジル先住民の椅子も同じであった。

後者ではもう一つ、旧朝香宮邸の会場とその庭園を見たのも初めてだった。戦前の皇族の広い邸宅には感心するだけでもなかったが、それ自体の上品な美しさは十分感じた。多くの巨樹に囲まれた庭は庭園と呼ぶにふさわしいものだった。

目黒の通りには7日後の「さんま祭り」の飾り付けがもう一部始まっていた。目黒がもっと近ければ良いのにと思わぬではなかったが、遠い郊外の我が家で焼かれるさんまの味と何ほど違う訳ではないと強がった!

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