2018年9月10日月曜日

人の引き際

テレビニュースで安室奈美恵のインタビューを流していた。歌手生活25周年を機に芸能生活から引退するという。わたしは彼女の歌をまったく知らないし ( 踊りも重要な歌なんて!) 、姿もテレビで見るだけだったが、40歳の現在とデビュー当時とほとんど変わりがない 容姿には驚いた( 何しろ相変わらずミニスカートだし!)。これならファンは引退を惜しむだろう。

古くは原節子、新しくは山口百恵 ( これも古いか!)と美人女優やアイドルがファンの持つイメージを大切にして惜しまれつつ引退した人たちの列に安室も加わる。私は年輪を重ねても仕事を続ける俳優やアイドルを批判する気は毛頭ない。しかし、原節子や山口百恵や安室奈美恵ほど夢を売る役を演じてきた人には、そのイメージを壊してほしくないとの気持ちはある。

芸能人だけではない。晩節を汚したと言いたくなる人たちは世の中に少なくない。いま話題の塚原夫妻もそれに近い。私はいっときのメディアのように夫妻を一方的に批判して良いかは分からなかったし、速見コーチの宮川選手への平手打ちのテレビ画像には不快感を禁じえなかった ( 宮川選手がそれを甘受しているからといって肯定できない ) 。画像が存在するのは他人に見られる場所での体罰と思われ、選手の体面への配慮がゼロで許せない。

しかし、塚原千恵子氏には仮に宮川選手を朝日生命クラブに引き抜く意図が全く無かったとしても、多年にわたる女子強化本部長の経歴が選手に与える重圧感への自覚が感じられない。私企業の社長会長なら兎も角、公的機関の要職への重任は本人の意志次第ということでなく、一般社会の定年に倣うべきだった。そうであれば塚原夫妻は晩節を汚すことなく過去の名声のうちに退いていただろう。今更言うことでもないかも知れないが、人間、引き際も大切である。



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