2018年9月27日木曜日

本当に「失笑」か?

現在開会中の国連総会でのトランプ大統領の演説がこれまでの業績の自慢で会場の失笑を買ったと朝刊各紙が報じている。『毎日』の社説の見出しは「トランプ氏の国連演説   世界の失笑の意味を考えよ」だった。本当にそうだろうか?

『朝日』により経過を追えば、トランプは「2年足らずで、現政権は歴代のほぼ全ての政権よりも多くのことを成し遂げた」と語ったが、「会場から失笑が漏れ続けたため話を中断し、『事実だ』と強調。さらに会場の笑いが大きくなると『そんなリアクションは期待していなかったが、まあいいだろう』と強がった」ということだ。

しかし私は会場の反応が本当に「失笑」だったか疑問に感じた。このブログで私は彼を以前にエンターテイナーと評した。何年もテレビ番組で笑いをとっていた彼がそれほど聴衆の反応を予想できなかっただろうか?   「歴史上のほぼ全ての政権よりも多くのことを成し遂げた」は『毎日』の「余録」によれば、「国内の支持者を前にした演説では、喝采を浴びる決めゼリフ」の由。米国の聴衆も本気でそう思っているとはとても思えない。私にはトランプの応答がすべて計算済みだったと思える。

午後、テレビのチャンネルを回していたら、米国のabcのnewsshowerという番組の英語を解説するNHK  BSの番組に行き当たったが、abcの番組では「笑いを誘った」「あそこは笑わそうとした」と解説していた。少なくともabcの解説者は失笑を買ったとは見ていなかった。

日本人記者たちの英語力ではニュアンスが理解できなかったか ( まさか )。それともトランプがまともな知能の持ち主ではないと決めてかかっているのか。そんなことでトランプの抜け目なさ、恐ろしさを読者に伝えられるだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿