2018年1月8日月曜日

少子化 是か非か

我が国の少子高齢化がもたらす悪影響にストップをかける方策の一つとして、外国人労働力の受け入れ拡大が挙げられている。やがて帰国する人が多数だろうが、住みつき日本の国籍を取る人も一定の割合でいるだろう。反対の意見もあるが、私は帰国した人の大多数は親日家になると信ずる。

朝日新聞の今年最初の別冊  The globe ( 1月7日 ) の特集「いま日本で働きたいですか?」はアジアの人たちの日本希望は確実ではないと訴えている。生活水準が急上昇した中国人にとって現在の日本はかつてほど魅力的な働き場ではない。それに代わるはずの東南アジアの若者も、調査したカンボジア、ベトナム、インドネシアの場合、日本よりも韓国や台湾 ( とくに後者 ) を働き場として選ぶ者がずっと多かった。今や東南アジアの若い労働力は日本にとって確実な供給源では無くなっているらしい。

ところが同じ別冊の同じ号に、一時わが国で話題となった『銃・病原菌・鉄』(  草思社 2000年 ) の著者ジャレド・ダイアモンドは「日本人は人口減を気にしすぎる」と語っている。「近代文明が危機にひんし、食糧や資源の確保が難しくなる状況下では、人口増より人口減の方がメリットが大きい」。日本は「資源に乏しく輸入に依存する国だからこそ、人口が減り、必要な食糧や資源が減るのは強みになるはずだ」という。少子化を重大視すべきか否か、専門家でない私にはどちらが正しいとも確言できない。

今日の東京新聞の「本音のコラム」に常連寄稿者の宮子あずさ氏は、「以前はこれ ( 妊娠後の結婚を表す名称 ) を『できちゃった婚』と言ったものだが、今では略して『でき婚』....『授かり婚』などとも呼ばれるようだ。ネガティブな響きが消されてきたのは大変けっこう。だが『授かり婚』まで美化されると、どっちが先でも産んでくれという、社会をあげての必死さを感じ、オソロシイ気持ちにもなる」と世相を揶揄している。

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