2017年10月17日火曜日

日本は「小康社会」?

新聞各紙の総選挙予想はほぼ一致して自民党の勝利を報じている ( あくまで予想に過ぎないが )。メディアで自民優勢の理由として挙げられている野党の分立や「希望の党」の突然の失速が自民党を利していることは疑いないだろう。しかし、一部のメディアがこれでもかというほど安倍一強政治の危険を説いているのに、国民とくに若年層に与党支持が多いとされるのは何故か?

日曜夜のTBSの「週間報道 LIFE」を一昨夜初めて見た。9時で寝るのも早すぎるのでたまたまチャンネルを回したのだが、中央大学の学生9人が司会者の質問に答えていたので上記の疑問への解答が見つかるかもしれないと思った。

何より印象的だったのは9人全員が与野党の逆転を望まなかったこと。アベノミクスで促進された近来にない「人手不足」で新卒者の就職状況が大きく好転したことがやはり物を言っていると感じた。就職を一、二年後にひかえた大学生は景気動向に最も敏感な人たちであることを割り引いて考える必要はあろう。しかし全員が現状維持を望むとは..........。今朝の東京新聞の第一面は「アベノミクス   果実はどこに」との見出しが躍っている。果実は国民に及んでいないと言いたいらしいが、メディアはどれだけ国民の実感を伝えているかと疑いたくなる。

中国政府は2020年ごろまでに「小康社会」( いくらかゆとりのある社会 ) を実現しようとしていると聞く。わが国の若者がリスクを取ろうとしないのは日本がすでに小康社会 ( それとも中康社会 ?)を実現しているからとも解釈できる。海外留学希望者が昔ほど多くないと聞くのもやはり小康社会であることと関係があるのだろう。あまり小康に安んぜられても心配なのだが..........。

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