2016年5月21日土曜日

東京偏重ニュースのいやらしさ

先日、東京の東武東上線で脱線事故があり、その日一日不通となった。夜七時のNHKニュースでは一番に取り上げ数分間 (  と感じた ) 放映されたが、東京以外の視聴者が一番に見たいニュースだったろうか。たしかに東上線利用者には最も知りたいニュースだったろうが、地震のニュースと同様テロップでも十分状況を周知させることはできる。死者も負傷者もゼロの事故を全国放送で一番に流す必要があったとは思えない。NHKのニュース室 ( ? ) の東京偏重の感覚の結果ではなかろうか。

『サンデー毎日』5月29日号に「内幕スクープ! 新国立競技場建設の「闇」 「舛添」都知事もう一つの重大責任   「神宮外苑」都有地 35億円 タダ貸しの「裏」」との記事が掲載されている。タイトル名だけで内容は多言不要だが、猪瀬都知事時代に有償で日本スポーツ振興協会に貸す筈だったのが、昨年末無償で貸すことに決め、約35億円の損失になるという。しかし、かつて名古屋市や大阪市がオリンピック招致に手を挙げたのは開催のためのインフラ整備も隠れた目的だったろう。35億円が少額だとは言わないし、まして舛添氏の公私混同問題は別に厳しく追求されねばならないが、東京オリンピックのための国費でのインフラ整備の工事費は35億円の100倍でも足りないだろう。東京都民以外の国民から見れば35億円の借地料の不請求は「タダ貸し」どころか当然のことだろう。ここでも東京のジャーナリズムのおごりが感じられる。

『サンデー毎日』編集長は東京都の「不透明な動き」というが、1月末に東京都の「オリンピック・パラリンピック特別委員会」で可決したのであれば「不透明な動き」ではないだろう。それとも編集長は自誌の記事を読まないのだろうか。時流におもねる記事は私には見苦しく映る。

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