2015年10月3日土曜日

フォルクスワーゲン社の判断ミス

ワーゲン社が米国の排ガス規制を逃れるため不正を働いた理由は明らかになってきた。米国のNOXガスの規制値はEU諸国や日本の倍も厳しいという。現在は他社は不正を働いていないと表明しているが、そのうち一社や二社は同じ不正を指摘されないとも限らない。

自動車生産台数が今年はトヨタを抜いて世界一となると予想され絶好調だった同社には米国は最後の決戦場と映っただろうが好事魔多し、そこに陥穽がひそんでいた。ワーゲン社の車は堅実な小型車として知られるが、米国の国土は広大で道路も駐車スペースも広い ( だいいち小型車は米国の風景に似合わない!)。ヨーロッパや日本では望ましい車でも元来ガソリン価格が安い米国では魅力的ではない。少し原油価格が低下するとたちまち大きく重いピックアップ型トラックを買いたがる米国人気質には合わない。大型車は地球環境に悪いのだが正論を言っても米国人には通用しない。自動車の嗜好には国民性が反映する。台数を稼ぎたかったらやはり中国に注力するのが無難だった。

日本では現在ワーゲン社はディーゼル車を売っていないが、排ガス規制が厳しくなかった初代ゴルフの頃は日本でもディーゼルゴルフが売られており ( 30年以上前!)、一時期私も愛用した。エンジン音の大きな車で、勤務先から帰宅する時、門衛所の人たちがニヤニヤ笑っていた (私の思い過ごし? )。今はエンジン音もガソリン車に近いようなので、排ガス問題さえクリアすれば環境問題への回答のひとつではあり得る。それにしても日本のメーカーは内心喜んでいるのでは?

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