吉祥寺は大学入学直後一年間下宿した街であり、30年以上マイカー出勤でない時の通勤の最寄駅 ( 私にとっては ) だったので、その良さは理解しているつもりである。駅のすぐ近くに井之頭公園があるのも強みで、又吉直樹の『火花』に出てくる飲み屋やカフェは利用しなかったが、懐かしい名前ではある。
それに対し恵比寿は、ビール工場の跡地が再開発された「ガーデンプレイス」が話題を呼んだ当時、二、三回訪ねた程度。勤務先の忘年会 ( クリスマス祝会というバタくさい名前だったが ) が若い人たちの主導で毎年東京の新名所や新ホテルを選んで催されることが多かったのでガーデンプレイスを知った。そこは確かに洒落て魅力的な場所だったが、プレイスの周辺の街が住みたくなるほどの街なのかは私には分からない。
それでもガーデンプレイスのすぐ近くに通称「アメリカ橋」と呼ばれる橋があり、山川豊のヒット曲『アメリカ橋』のモデルとなった。平尾昌晃作曲のメロディーも都会的で軽快で大好きだが、山口洋子の詞は嘗ての恋人同士が橋のたもとで偶然再会したときの懐かしさとかすかな後悔?を歌って心にしみる。名作と言われる多くの歌詞を残した山口洋子だが、私の知る僅か数曲の範囲では最上の歌詞だと思う。現実のアメリカ橋は米国での博覧会の橋を移したものと聞く。とくに美しいという程ではないが.................。
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