2015年10月20日火曜日

大企業の不祥事

このところ国の内外 ( 国内外などと昔は言わなかった!) の大企業による不祥事が頻発しているが、マンションの手抜き工事の発覚に至って頂点に達した観がある ( まだまだ?)。もっとも私が読む新聞やテレビ番組は東京発や東京版なので、例えば関西のメディアでも大きく扱われているかはわからないが。

遡ればきりが無いだろうが東芝の不正経理あたりからか。この件は法的には犯罪なのだろうが被害者はせいぜい株主中心であったし、タカタ社のシートベルトの不備は犯意があったとまでは言えないだろう。ワーゲン社の場合は単なる過失ではなく購買者を騙したことになり、莫大な補償金支払いは無論のこと、裁判で責任追及されるかも。関係者が三十人にも及ぶとの報道もあり、超一流企業の所業とは信じられない思いである。

超一流企業と言えば三井不動産 ( レジデンシァル ) も業界では三菱地所と並ぶ巨人だろう。入居者は何よりも同社の信用を買ったと言っても言い過ぎではあるまい。それが手抜き工事だったでは許せない思いだろう。約束の完成期限に追われて (子供の入学など ) との説も聞くが、三井住友建設、日立ハイテクノロジーズ、旭化成建材と下請けのピラミッドが責任感の低下を招いたと言っても言い過ぎではあるまい(たとえ丸投げではなかったとしても)。テレビによると同マンションの宣伝パンフレットは施工時の厳しい工事監督を特記しており、その小節の見出しは「後になってわかる違い」だった。なるほど言い得て妙と言うべきか!

法律的には企業は株主のものなのだろう。しかし、米国でさえヘンリー・フォードを始め資本主義勃興期の企業家は利潤追求だけが目的ではなかった。社会も従業員も重視する経営が最後の勝利者であることをトヨタをはじめとする日本企業が世界に示して欲しい。

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