私は人質の二人に全く同情を感じない。彼らは日本大使館の館員たちも全員退去した極めて危険な国に自ら赴いたのである。彼らのために国民が苦労して稼いだ金を使うべきではない。かつてダッカ空港事件で日航機の乗客と乗務員百数十人の人質を救うため日本政府は赤軍派に大金を払い列国から批判された。それでも、何ら非難される余地のない乗客乗務員の生命を救うためならまだしも止むを得ない側面はあった。今回は全く事情が違う。民間軍事会社設立のためはもちろん、現地の実情の報道のためであっても他人( 交渉のための外交官など )を危険にさらす可能性はある。この二人のためにたとえ他国人でも別の犠牲者が出ることなどあってはならない。
私の購読する新聞は「毅然として向き合っていくべきだろう」と言う一方で「人命の重みを最優先に対処すべきだ」と言う。両者は簡単に両立する命題ではないのに。政府首脳の発言には制約がある。しかし、言論機関が当たり障りのない提言をしている場合なのだろうか。
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