カリフォルニアの高速鉄道の建設が本決まりとなり、世界の10社が自社の方式の採用を働きかけることになるという。価格も重要な要素なので技術面の優位で決まるわけではないが、安全性を重視すれば日本の新幹線方式とフランスのTGVは双璧だろう。新幹線方式は従来の技術を限りなく改善し( ? )、五十年間人身事故なしの偉業を達成した。これに対しTGVは各車両の連結器の真下に車台を持ってきたので、脱線しても構造上車列が乱れにくい( いわゆるジャックナイフ現象が起こりにくい )。事実、時速200キロて起こした脱線事故で一人も死者を出さなかった。立派である。
パリのドゴール空港の第一ターミナルビルは円形で、いくつかのサテライトビルに囲まれ、両者は地下式エスカレーターでつながる。したがって航空機はサテライトの一つに自力で到達し、自力で離れる。他の空港のように離陸に際しトレーラーに押されて後退しビルから離れる必要がない。私は素晴らしいアイディアだと感心しきりだったが、十数年のち建てられた第二ターミナルビルは何と他空港と同じ方式となった。変更した理由は不明だが ( 機体の大型化や多様化に対応しにくいのだろうか )、フランス人の理論倒れを絵に描いたようだ (また悪口?)。
19世紀末の鉄の時代の (私が勝手に選んだ)三大構造物、パリのエッフェル塔、ウィーンのプラター公園の大観覧車、エジンバラのフォース鉄道橋のうち、科学技術だけでなく美しさでもエッフェル塔は断然一位だろう。フランス人の才能は芸術方面でも抜きん出ている。フランス的天才( genie francais. French genius )とは記憶にある言葉だが辞典に載っていないのでもしかすると私の造語かもしれない。しかし、フランス人にそう言えば多分理解するだろう。何故ならフランス人は自分たちが天才的であると疑っていないから ( これって悪口? ノン。私は真面目に彼らが天才的だと考えているから )。
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