スーパーで数本入りで百円余りのバナナを買った。3種ぐらい売られている内で1番低価格のものを買ったのは、それが皮に一番青みを残していたから。私はわずかでも酸味の残るバナナを好む。もっとも三日も持たず青みも酸味も無くなるが。
買う時には気付かなかったが購入したバナナは南米ペルー産だった。ペルーと言えば地球儀で最も対極にある国の一つである。その国からかくも新鮮で安価なバナナが届くとは.......。バナナといえば戦前は台湾あたりから輸入されていたのだろうが、戦時中は手に入らなくなった。輸送船に余裕が無かったのだろう。ところが一度だけ干しバナナの配給があり、砂糖など入手できない時代に本当に美味しく感じた。しかし、都会だけでなく全国に配給する量が有ったのだろうか。
現在はバナナも葡萄もパイナップルも外国産が当たり前となりつつあるようだ。それに対して国産のフルーツは高級化で対抗している。今年一度しか買わなかった桃はまるで貴重品扱いで緩衝材が二重に使われていた。
果樹農家も限られた耕地で収入を増そうとすれば高級化するしかないだろう。かつて「貧乏人は麦を食え」とも取れる発言をして顰蹙を買った大臣がいたが、現代なら「貧乏人は輸入品を食え」となるのか? 輸入品の味で満足している私は別に腹も立たないが。
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