殿下は親子間の断絶をあっさりとメディアにぶちまけた。一般家庭であればごくごくありふれた事態に過ぎないのだが、皇嗣の家庭ともなればそうともいかないようだ。私は殿下の宮中行事の簡素化の提言や移動手段としての専用特別機の不使用など、率先して皇室と国民の間の壁を低めようとの言動に大賛成である。したがって秋篠宮家の内情をさも重大事のように書き立てる週刊誌ジャーナリズムには不快感しか覚えない。世界の王室では英国のように不倫、離婚、再婚で話題を集めた例や、スペイン王家をはじめ金銭的不祥事に関与したとして国王や女王の夫君が退位や謹慎を余儀なくされた例もある。
さすがに明言はしていないが各誌の記事の行間からは、美智子上皇妃が秋篠宮家の現状に強いご不満を抱かれておられるご様子がうかがわれる。皇室のために一身を捧げられた美智子妃から見れば秋篠宮家の現状は憂うべき事態なのだろう。その背後には想像だが愛子さまを皇位につけたいとの広言はできない美智子さんのお気持ちが潜んでいるのではないか?
思えばこれまで正規の帝王学を受けられなかった秋篠宮をはじめとする皇族の方々が、政府や国会により自分の将来を一方的に決められるのは皇室典範の定めによるとはいえ君主制の本質的な制約だろう。それでも令和期の皇室への支持は厚い。我が国の皇室にもヨーロッパの王室の享受する自由度を差し上げたい。そうであれば皇室の神格化はあり得まい。
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