2019年6月10日月曜日

高齢ドライバーの交通事故防止策

池袋での元高位官僚による死亡交通事故以来、高齢ドライバーによる重大交通事故のニュースが続いている。最近は街頭の各所に設置された監視カメラとマイカー設置のドライブレコーダーによりどのような状況で事故が起こったかはある程度解明可能となってきた。しかし、真の事故原因 ( なぜドライバーが突然理解しがたい運転をしたか ) は依然として未解明である。

昨日のNHK?テレビでオーストラリアのニューサウスウェールズ州 ( シドニーを含む ) の高齢者の運転免許制限の例が紹介されていたのはわが国にも一応の参考になりそうだ。同州の対策は、1 ) 5キロ以内の距離限定の運転免許  2 ) 85才の高齢者の路上試験  3 ) 75才以上のドライバーに対する医師による検診  の三種だという。

1 ) は高齢者の買い物などの生活上の必要を考慮したものであり、わが国でも地域限定の運転免許として論じられているところ   2 ) はわが国でも75才以上のドライバーに免許更新時に実施する路上テストに似ているが、わが国ではそれだけで不合格とならない多分に形式的なもの  3 ) はわが国でも認知症の筆記テストで低得点の人にだけ課されているが、75才全員に課される義務ではない。総じて日本はオーストラリアと比較して不徹底の印象は否めない。大学に合格すればほとんどが卒業できる温情主義?がここでも発揮されている。

悲惨な事故を防止するためとはいえ年齢による一律制限は、とりわけ地方在住の高齢ドライバーの生活への影響支障を考慮すれば取るべき対策ではないだろう。地域限定や夜間禁止などの限定免許の採用が望ましい。最近のクルマの事故防止装置の進歩はメーカーによってはかなりのものと聞く (  アクセルとブレーキの踏み間違い防止策はもとより、障害 ( 人も物も ) を感知してストップさせる装置も有効なスピード域の拡大、夜間の有効性など )。遠からず、特定車種のみの限定免許も有効な対策になりつつある。高齢ドライバーもそうした追加出費は買い替えも含めて受け容れなければなるまい。


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