メディアに突如「美智子さん」として登場して以来の彼女の人生は、「想像すら出来なかったこの道に招かれ」「私にとり決して易しいことではありませんでした」と昨日の文書で述懐された通りだろう。それ以来、平成天皇と国民への奉仕に明け暮れた一生だった。一人の国民として感謝に絶えないが、それが一人の女性としての「美智子さん」にとって幸福な生涯だったかと考えると何とも言えない。むしろ時に痛々しいとも私に感じられた生涯だった。
ヨーロッパとくに英国の王室のメンバーのときに奔放と言いたくなる言動が理想とまでは考えないが、常に天皇を立てて模範的な皇后たろうとされた現皇后にはもっと自由に振舞っていただきたかったとの思いが私にはある。昨日の『東京新聞』に政治学者の三浦瑠麗氏が、「良い一時代ではあったが、次の御代も同じかたちを目指す必要はない」と書いているが、私も強くそう思う。雅子皇太子妃には前例にいささかも囚われることなく、一人の女性として幸せな生涯を送って欲しい。彼女にもそうする権利はあるはず。
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