2018年7月9日月曜日

日本刀から見えてくること

NHKの番組『英雄たちの選択」を面白そうなテーマの回を選んで見ているが、5月10日放映の「刀剣スペシャル」は特定人物と関係のない異色のテーマだったので奇異に感じ、録画しておき昨日見た。

私は大学のジュニアコース時代わずか半年間だが剣道部に入部していた。当時は左翼的風潮が強かった文学部自治会 (他学部もそうだった ) の委員を半ば押し付けられながらも大過なく勤めたように、私が「日本的なもの」に憧れたためではなく、単にカッコウよさに惹かれたのである。その性癖の延長か、日本刀を所持したいとかねて思っていた。しかし最近、漫画の影響で「刀剣女子」ブームが到来し、彼女らの同類と見られるに忍びずチャンスを逸してしまった。

これまでの「英雄たちの選択」の場合、対象の人物について私が全く知らないのではなく、別の解釈への関心から見ていたが、今回の場合の私の知識はほとんど白紙状態だったので、教えられることが多かった。日本史のある時期、日本刀は重要な輸出品だったこと。朝鮮や中国では刀工の名は残らなかったのに、我が国では多くの刀工の名が伝えられ敬意を払われていたことは今日の技術大国日本を予示していたこと ( 自動車メーカーのホンダの正式名は本田技研工業株式会社であり、本田宗一郎は刀工の家系だった!)。明治初年の「士族反乱」が、武士のみ刀剣の所持を許され身分制の象徴でもあった刀剣の携帯を禁じた「廃刀令」の直後起こったこと。終戦直後のGHQが刀剣を軍国日本の象徴と見て民間人の刀剣保持まで禁止したこと ( 歌舞伎興行の禁止と同じ ) など、私の無知をいくつも正してくれた。その結果、刀剣への私の関心はますます高まったが、さて.......。

P.S.  札幌在住でこのブログの読者でもある教え子のSさんが、元札幌市助役の平瀬徹也氏が今春亡くなったと知らせてくれた。同氏は札幌の名士だったようだ。ご冥福を祈ります。

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