地下鉄サリン事件から数えても20年以上経つ。私は死刑執行が遅すぎると思うだけで、当然の処罰だと考える。それでも麻原に惑わされた12人の弟子たちの死刑執行にはそこまでしなくてもと思う気持ちもあるが、命だけは奪わないでと懇願した弁護士夫人に対し聞く耳を持たなかったと聞けば死刑もやむを得なかったとも思う。
死刑廃止論者からの反対はもちろん、一部には東京オリンピックやラグビーの世界大会の開催をひかえてEU諸国ら死刑廃止国の非難を心配する向きもあるようだが、そうした配慮が必要だろうか? 以前に本ブログにも書いたところだが、戦後すぐはともかく現在の日本では本人が犯行を否認しているケースでの死刑執行はほとんどないようだ。もう一つの、犯罪防止に役立っていないとの批判もあるが、何よりも正義の回復が問題なのである。前近代のような仇討ちが望ましくないとすれば、国家が被害者に代わって正義を回復する必要がある。
現行の絞首刑は廃止して毒薬注射などより恐怖を低める死刑方法に変えるべきだが ( 死刑囚のためだけでなく、死刑執行役の刑務所員の苦悩軽減のためでもある ) 、死刑廃止論者が人道主義者だとは私は思わない。
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