2017年9月8日金曜日

北朝鮮制裁強化の必要

国連安保理に米国が提出した北朝鮮制裁強化案への中国とロシアの態度決定が注目されている。今朝の「朝日川柳」に「ハチの巣を説得しろと無理を言い」という川柳が載っている。「ハチの巣」はむろん北朝鮮を意味するが、米国が中ロに対して「無理を言」っているのか、逆に中ロが米国に「無理を言」っているのか今一つ明確でないが、撰者が「対話強調の中ロ」とコメントしているので後者と分かる。全く同感である。

米日韓三國がこれまで何年も北朝鮮と対話を行なっても効果はなく、その間に北朝鮮は原爆 ( 水爆も?)の弾頭とそれを運ぶICBMを完成させてしまった ( らしい )。私はオバマ前大統領のイランやキューバに対する宥和的政策を支持するが、北朝鮮に対しては優柔不断だったと言わざるを得ない。ケネディ元大統領は「一度騙されたら騙した方が悪いが、二度騙されたら騙された方が悪い」との名言を吐いている。

現在、韓国には軍民合わせて20万人の米国人と5万人の日本人がいると聞く。軍事的解決は不可能ではなくとも犠牲があまりに多いと米国も考えるだろう。となれば、徹底した圧力、北朝鮮と経済関係を続ける第三国 ( とくに中ロ ) への準経済断交も、どれほど自国へのはね返りがあっても決意せざるを得ないだろう。

中ロも米本土に照準を合わせたICBMを所有しているではないかとの北朝鮮弁護論もあろう。しかし之まで中ロ両国の行動にどれだけ不満があっても、両国が自国防衛以外に原水爆を使用することは考えられなかった( そのぐらいの責任感は期待できた )。北朝鮮とても原爆開発の当初の目的は自国の存立だったろうが、これほど強力な道具をそれだけに使用を抑制する保証はない。「対話」は原爆やICBMの開発凍結では不十分である。逆に、もし北朝鮮の「核」の完全廃棄に中ロが協力するならば米国も両国の正当な不安や不満を鎮めるための代償 ( サード配備の中止以上の ) を用意しなければならない。

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