年度ごとの変動はあるが ( 去年は1位オックスフォード大、2位カリフォルニア工科大、3位スタンフォード大 )、日本の大学の順位はあまり変わらない。何とも情けない話のようだが、上位10校では米国7校、英国3校、スイス1校 ( 同位校あり )、上位20校なら米国15校、英国4校、スイス1校となり、パリ大学もモスクワ大学も入っていない。ドイツさえミュンヘン大34位、フンボルト ( ベルリン )大62位。つまり英語公用語国が圧倒的に有利なのである。
そうなるのは他者に引用された論文数以外に教員対学生比率、外国人教員比率、外国人学生比率が選考基準になっているからである。日本の大学の国際化が遅れていることは以前から指摘されているが、英国以外のヨーロッパ諸国も同じであり、全ての学問分野で自国民の研究者が育っていることも大きいだろう。
とは言え現状に満足して良いはずはない。最近亡くなった私の教え子の物理学者は日本の研究者による論文数の減少を憂いていた。やはり絶対数が少ないと優れた論文も少なくなるという。大学や研究機関の予算増額も必要だろうが、中学校や高校の理科教育の充実も効果があるだろう。今朝の『朝日川柳』に、「やれ東大京大言うの日本だけ」と言われたくない!
P.S.前回の『毎日』のコラム「余滴」は「余禄」の誤り。「余滴」の方が趣があると思うが!
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