2017年1月6日金曜日

中高校教員の長時間勤務

昨年のいつ頃か、OECDの2013年の国際調査で日本の中学教員の勤務時間は週53.9時間で参加34ヵ国中最長だつたと報じられた。教員には夏休みがあるからとよく嫌味を言われた?私にはにわかに信じがたい数字だが、今朝の朝日新聞に新潟市の私立中高一貫校の教員の記事が大きく載っており、嘘ではないようだ。いつから何故そうなったのか。

記事によると激務の理由は「始業まで提出物の添削や校門前の登校指導............クラス26人分交換日誌に手書きで返事」、「土日は高校野球部顧問の活動............昨年1~3月は50日ちかく連続で働いた」とある。

私が生徒だった頃も東京の私立中高一貫校の教員だった時も、校門前の登校指導などしたこともされたこともなかったし、生徒個人への交換日誌どころか「学級通信」的なものをもらったことも書いたことも無い。そうしたことが法律で課せられているとは思えないので、結局、同僚がやっているのに自分がやらなければ指導に不熱心だと思われるということで一般化したのではないか?  そうだとしたら自縄自縛という他ない。私は教員の第一のつとめは生徒の心に残る授業をすることだと思うのだが。どうしてこうも外見が重視されることになったのか。

長時間勤務には部活動の指導に割かれる時間が大きく関係してるという。私も2年間の一貫校勤務のうち1年半は登山部の顧問を勤めた。そこでは校内で出来ることは体力の鍛錬ぐらいなので顧問の出番はなかったが、1年半のうち数回は登山に同行し、そのうち2回は数日間の北アルプス縦走 ( 黒部川源流の雲の平を含む ) と矢張り数日間の奥秩父の春山縦走 ( 3月の二千メートル級の山々は雪山である ) も経験した ( 実際の指導は私には出来ないので同行したOB2人に委ねたが ) 。しかし登山部なら時間的奉仕で済むが、競技スポーツでは付きっきりの指導が必要だろう。それに対しては応分の対価の支給や授業時間の多少の削減で対応できるし、スポーツ有名校の「熱血指導」( 伏見工高のラグビー部!) には校外の人材にも依頼すべきだろう。

ともあれ、教員の原点である納得の行く授業がなされるよう学校も社会も優先して配慮すべきだろう。教育界はとかく形式や外見に囚われがちだと私は経験から感じている。

訂正  前回、イラン戦争としたのはイラク戦争の誤りです。悪しからず!


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