フィレンツェは街並みも美術館も見どころが多いので何回も番組に取り上げられている。私も二度訪れているが、美術館は最初のとき ( 1966年 )しか訪れていない。その三十年ほどのちに再度訪問したのはシエナやサン・ジミニャーノなど周辺の町を訪ねたかったから。
ヨーロッパの都市の広場は美しいものが多いが、ヴィクトル・ユーゴーがブリュッセルのグランプラスを、ゲーテ ( ? )がヴェネチアのサンマルコ広場をヨーロッパで最も美しい広場と挙げたといわれ、確かにどちらも素晴らしい ( 私個人はサンマルコ広場がベストと思う ) 。長年の友人とその話をしたら、「シエナのカンポ広場を見たか」と言われ一言もなかったので、何としてもシエナを訪れたかった。専門家ではないので大きなことは言えないが、赤煉瓦一色のカンポ広場は私には今ひとつだった。
最近フィレンツェのウフィツィ美術館の紹介番組を見ていてギョッとしたのは、ボッティチェリの有名な「春」、「ヴィーナスの誕生」を紹介していたから。私は同市のピッティパレス美術館で見たと記憶し、授業でもそう話していた。その際、両作品は思ったより小さかったと両手を半端に広げて見せていた。ところがその後見た美術本によると寸法はその倍ちかくあった。あの有名な絵が案外小さいとの最初の印象がどんどんひとり歩きし、いつしか誤った記憶となっていたのである。所蔵美術館名ともども長年授業で間違いを繰り返していたことは慚愧に耐えない。ここに謹んで訂正!
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