今朝の『朝日川柳』に、「案出れば前のを褒める有識者」との作が選ばれ、前案が「個性的だった」との撰者の寸評が付いている。今回はハディド案を褒める有識者は少ないようだが、有識者がとかく何にでも批判をしたがる (ケチを付けたがる ?) 傾向を上手くついてはいる。
同じ事は消費税の軽減税率についても言えそうだ。同じ新聞では第一面に「選挙目当て 揺らぐ財政規律」、第三面には「線引き・財源 課題山積」の見出しがおどっている。しかし、消費税の導入時、それが所得税などに比べて低所得者により大きな負担になると私の蒙を啓いてくれたのはメディアだった。そしてその欠陥の是正策の一つとして食料品への軽減税率が挙げられたが、それが今回採用されそうになると、高額な食品を購入する富者がより大きな恩恵を受けると、先の導入時には全く聞かれなかった批判が提起された。
今回の決定に際して与党間の参院選への思惑や駆け引きが目に余ったのは事実である。また、軽減税率には一律課税にはない問題点が続出したのも否めない。しかし、最初に消費税を導入した竹下内閣が選挙で敗退し退陣した例を見れば、不人気が明白な政策の導入に際して駆け引きをゼロにせよとは理想論に過ぎるし、問題点が少なくないからといって一律課税を続けよというのだろうか。メディアはせめて一貫した姿勢を示して欲しいものである。
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