2014年11月22日土曜日

政治家の政治資金乱用



舛添都知事が参院議員時代に政治資金で美術品(フランスの?)や後藤新平の掛け軸、漫画『クレヨンしんちゃん』、クイズ本などを購入したことが新聞記事になっている。これに対し舛添氏は、美術品は「日仏文化交流の材料」であり、掛け軸は旧東京市長についての資料、漫画本やクイズ本は前者は主人公の言葉使いの子供への悪影響、後者は学習への悪影響をそれぞれ親たちから相談を受けたので読む必要があったのであり、「正当な政治活動の範囲」であると反論した( 朝日新聞、11月22日 )。

私は掛け軸以外は一応の説明になっていると思う。元来、フランス政治研究者だった知事にはフランス人の表敬訪問も少なくないだろうから、フランスの美術品は対話の糸口にも親近感の醸成にも役立つだろうし、旧市長の掛け軸さえも話題の材料にならないでもない。これに対し漫画やクイズ本はむしろ有権者の要請を並の政治家のように聞き置くだけでなく、真面目に検討し対応した証拠と見ることもでき、非難に当たらないと思う。都知事就任以来の彼の行動もオリンピック費用の節約努力など私は大いに期待している。

これに対し小渕優子や松島みどり議員の場合はどうか。私は前者の問題( 選挙民の歌謡ショーへの招待 など)は、その古い政治手法や資金管理の後援会幹部への丸投げにげんなりしたが、事後の対応は率直で悪くなかったと思う。しかし彼女が自民党の近い将来の総裁候補と党内で目されていたらしいのは何を根拠にと言いたくなる。松島氏の場合、選挙うちわ配布が大臣を辞めるほどの問題かとも思うが、まだ隠れた理由もあったのかもしれない。ただ、大臣就任が発表されると野党とメディアは「身体検査」に先ず専念するとの政治評論家の発言にはあまり気持ち良くなかった。

こうした公費乱用とは別に、渡辺喜美みんなの党前代表の政治資金不記載のケースもあった。九億円?とも聞くその金額の大きさからも問題とせざるをえまい。しかし新党立ち上げは各府県での事務所の設置や候補者たちへの選挙資金提供( 貸与でも )など大金が必要なようだ。私はいつの間にか鳩山由紀夫氏が民主党代表になったのが当時不可解だったが、渡辺氏の件で納得できた。しかし渡辺氏を弁護する義理はないが、新党設立が細川氏のような貴人?や、鳩山由紀夫氏のような大資産家の家柄の者しか出来ないのであれば、日本の政治にとって困った事態であることも否めない。

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