2014年5月1日木曜日

配慮過剰はストレスの素

今日の新聞によれば、東北大震災直後(四月下旬)天皇陛下が「原発を見たいとおっしゃ」るので川島侍従長が「それは無理です」と答えると、陛下は「自衛隊の飛行機で上空から見るならいいだろう。それでもだめなのかとおっしゃった」という。無論その願いは実現しなかった。

侍従長を始め宮内省関係者が万一の時の責任追及を恐れたとまでは言うまい。陛下の安全を心から願ったと思いたい。しかし、既に自衛隊(警察? 消防庁?)のヘリコプターは原発に低空で放水していた。放射能の危険は一応防止出来ていた筈。「国民統合の象徴」の天皇と庶民の生命の価値が全く同じかどうか私には分からないが、両陛下がそこに差があると考えておられないことは確かだと思う。国民と苦難を共にしたいとの両陛下の思いは優先されて然るべきだったのでは。

むかし、知床半島の道路の最先端の岩尾別温泉(ホテル地の涯)への道を両陛下(当時は皇太子夫妻)のため完全舗装したとバスガイドが説明した。これとても両殿下が最もして欲しくなかったことだろう。皇族ならそのぐらいは我慢しなければならないということか。ストレスのたまることではある。

それより後のことになるが、三笠宮殿下も参加されたある集りで温厚な殿下が気色ばまれたことがあった。全く異例と言うべきで、司会の学生は何故なのか理解できずとまどっていた。理由は殿下を特別扱いしたことにあった。(他に理由が考えられない)  殿下は教師仲間の一人として参加していた。司会者に何の悪気もないとはいえ、特別扱いは殿下が最もして欲しくない事だったと思う。 

皇族全員がそうかは知らないが、少なくとも両陛下と三笠宮殿下は国民の一人でありたいと願っていると思う。御三方に無用なストレスを与えないことが関係者の優先課題であって欲しい。

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