2014年5月26日月曜日

政府もメディも冷静に

中国の戦闘機が日本の偵察機に異常接近した事態を小野寺防衛相が「常軌を逸した」(読売新聞 )危険な行為と批判した。確かに危険な行為ではあるがメディアの報道の仕方も含めてそれ程大きく取り上げる程のことだろうか。
そもそも人命への危険に対して日本と中国では感覚が全く違うことを忘れてはならない。他国も自国と同程度と考えては過剰反応となる。森本前防衛相がテレビで、異常接近がパイロット個人から政府中枢までのどの意向の反映なのか、なんとも言えないと語っていた。現閣僚と元閣僚の立場の違いは大きいが、私は前閣僚の冷静さに軍配を上げる。

昨年始め(?)、中国の艦船が我が国の自衛艦にレーダーの照準を定めたとして大きく報道されたことは記憶に新しい。これとてもそれほど重大視する事態かと私は疑問を感じていた。やはり中国艦の館長から政府中枢までのどの段階の決定によるのか全く不明だったからである。大砲の方向は自衛艦に向けられていなかったと聞く。自衛艦に数時間(数十時間?)至近距離で追尾されれば中国艦の艦長(または司令官)が冷静さを失うことはおおいにあり得る。

私は何でも下手に出るべきだと言っているのではない。民主党内閣当時、中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりした事件で中国政府は高飛車な態度を取り、損害賠償を請求するとまで言ったのに、日本政府は撮影した映像を公開しなかった。(今日我々が知っている映像は保安官個人が法を犯して(?)公表したもの)  政府は未だに公表していない。当時、政府は穏便に済ませたいと思った故の事だったろうが、相手の不当な態度をそのままに済ませてはならなかった。逆に直ちに映像を公開したベトナム政府は国際世論を味方につけている。事態に応じた対応は一様ではない。

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