2023年4月1日土曜日

戦争を終わらせることの難しさ

 ロシアとウクライナの間の戦争が大方の予想を超えて満一年続いている。通常なら弱い側が敗北して終わるだろう。しかし、今回のように比較すれば明らかに弱い側のウクライナでもNATO諸国の支援があれば戦争継続は不可能ではない。逆にロシアの側も面目からも小国ウクライナに負けるわけにはいくまい。
 それでも双方とも限りなく戦争を続けることは出来ない。一方のウクライナについてはNATO側の支援疲れになればウクライナはいかに不服でも戦争を続けられまい。他方、ロシアもウクライナに負ければプーチンの面目丸つぶれとなる。かといって国民の声が彼を退陣させる可能性は大きくない。となれば双方がどこかで妥協するしかない。NATOはウクライナをけしかけてはならない事はもちろんである。
 思えば1914年、オーストリア皇太子がセルビア青年の銃弾に倒れたときそれが何年も続く大戦のきっかけとなると思った人は少なかった。しかし戦争に双方の威信がかかったら誰も止められなくなった。
 当時と比べれば人類も賢くなったと思いたい。まして今回は原水爆という世界を荒廃させかねない手段を人類は手に入れている。ウクライナもロシアも勝利を目指してはならない。

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