2021年8月26日木曜日

コロナウイルスとの闘い方

  オリンピックが終わりパラリンピックが始まるまでの2週間あまり、コロナ感染者の数は増え続けている。その原因はオリンピック開催と関係があるのだろうか。外国人のオリンピック関係者を日本の市民から徹底して隔離する「バブル作戦」は幾つかのほころびはあったようだが、四万人とも言われる外国人関係者数を考えれば失敗したとはいえず、感染者数の増大の原因とも言えない。それに対してオリンピック開催が日本国民のコロナ禍への警戒心を弱めたとの説は数字で示すことは不可能だがあり得るだろう。

 他方、欧米諸国でも一時は抑え込んだかに見えた感染者数は日本以上に上昇している。こうした再増加に対しフランスの場合、ワクチン注射を証明する「健康パス」をレストラン(室内)や映画館で提示しなければならず、ニューヨークも同様らしい。しかし、そうした政府の施策に対して両国とも市民の自由の制限は許されないとする抗議運動も盛んだとのこと。自粛中心でなんとなく収まる我が国との長短の比較は人それぞれだろうが、自粛警察だけは願い下げにしたい。

 我が国ではコロナ感染者用の病床の不足への対策として「酸素ステーション」(医師と看護師を各1人配置)や「野戦病院」の新設で対応しようとしており、私は大賛成であり、むしろ遅すぎたと感ずる。しかし、現役看護師でもある宮子あずさ氏は、「社会全体の気分が戦時になるのは、決して好ましいことではない」「戦争気分の醸成には、特に注意しなければと思う」と野戦病院という呼称への強い違和感を表明している。私は宮子氏執筆のコラムにはこれまで共感することが多かったが、今回は賛同できない。入院を許されず病状の急変を恐れながら自宅での待機を強いられている患者の不安は如何ばかりか。野戦病院ほど緊急性を感じさせる呼称を思いつかない私は語彙が乏しいのか?

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