地球温暖化対策が焦眉の急であり、自動車の排ガス対策が火力発電所のそれと並び対策の核であることは明らかである。今朝の新聞によればEU諸国に続いて米国政府も、近い将来ガソリン車やディーゼル車の製造を禁止して電気自動車に転換する(2030年までに50%)方針を決めた。ハイブリッド車 (HV)も製造禁止となるが、米国もEUもプラグインハイブリッド車 (PHV)は禁止されない。ハイブリッド車に強い日本車を警戒しての禁止と見るのは私の邪推か?
私自身は低公害と低燃費をうたうトヨタのプリウスの2代目を2003年の発売後間もなく購入し数年間使用したが、従来の同クラスのガソリン車よりリッター当たり1.5倍は走る好燃費 (と言うことは公害が3分の2 ) に感心した。プリウスPHV ( 最初の数十キロは蓄電池の電気で走る)はさらに低公害車の筈。長距離を走らない人ならほぼ無給油だろう。
しかし、電気自動車の優位にも疑問がある。それはリチウムイオン電池の寿命である。3年から5年程度で交換を迫られる鉛電池とは比較にならないだろうが、たとえ十年後でも交換を強いられるなら省資源とは言えない。それより何よりガソリン補給と異なり充電に要する時間は何十倍だろう。充電施設の新設の費用も半端でないだろう。
たまたまテレビで、用意された充電済みの電池にそっくり交換する中国の例を紹介していた。思いもかけない方法に驚いたが、同一の規格の大きな電池を底部で交換しなければならず、中国でもタクシーに使用され始めただけのようだ。自動洗車機に似た専用の交換機械 を使用するので時間的にはガソリン車の注油に近くなるが、自車の新しい電池を古いものに交換される可能性は小さくないだろうし、当初から車体の設計を大きく制約される可能性は大だろう。欧米諸国がPHVを排除出来なかったのもそのためではないか?未だ前途は見通せないようだ。
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